Apeman
(Raymond.D.Davies)




僕はこれでも洗練されているはずだ
良きホモサピエンスにふさわしく暮らしてる
だが無遠慮に増殖した人間どもが
いつも僕の周りを徘徊しているのを見るにつけ
人間だということが 花や木や鳥ほども
動物園の檻の中の動物ほどもマシだとは思えない
僕はきっと猿人なのだ

僕は相当な教育を受け 文明化されているはずだ
厳格なベジタリアンであることもその証だ
だがこの人口爆発とインフレと飢餓と
頭のオカシイ政治家どもの跋扈する世界に
もはや安全と思える場所はない
核戦争で死にたくはない
遠く離れた島に渡って
猿人として暮らしたい

僕は猿人 類人猿
キングコング族 ブードゥー系の類人猿
空にお日様のあるごとく
雲が気ままにたなびくごとく
南京虫やクモやハエたちのいるごとく
自然のままに猿人なのだ

“人類は進化の過程で 都市を築き 交通機関の喧騒を生みだした
しかし何かひとつ偶然があれば
服を脱ぎ捨て ジャングルで暮らしていたっておかしくはなかった─”

僕が本当にリラックスできるのは
ココナッツの木にぶら下がってる時さ
ああ 猿人の生活はなんと贅沢なんだろう
窓の外を眺めたって 空なんか見えやしない
大気汚染の霧しか見えない
こんな街からは抜け出したい
猿人ライフを営みたい

おいでよ 僕の猿人の彼女になっておくれ
一緒に暮らそう 僕の猿人ワールドで
きっと幸せになれるって
僕はターザン 君はジェーン
いつでも君をあっためてあげる
君は僕の正気を支えておくれ
木の上に腰かけて 一日中バナナをかじって過ごすんだ
猿人のように!

僕は猿人 類人猿
キングコング族 ブードゥー系の類人猿
世界はもはや安全じゃない
核戦争で死にたくはない
遠く離れた島に渡って
猿人ライフを営みたい!






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