Sitting In My Hotel
(Raymond.D.Davies)




もし友達が今の僕を
お抱え運転手の運転する車の中に
映画スターみたいに詰め込まれている僕を見たら
笑うだろうな
みんな口をそろえて言うだろう あれは本当の僕じゃないって
みんな口をそろえて聞くだろう 一体誰の真似をしてるんだい?って
もし友達が今の僕を
サテンのストライドと2トーンのデイジー・ルーツに身を包んで
ホテルの窓から外を眺めている僕を見たら
それでもやっぱり 微笑むだろう

ホテルの部屋に一人座り
僕の手には負えない この世界のドラマから身を隠し
7階の窓から見つめている 世界がただ通り過ぎるのを
ホテルの部屋に一人座り
田園を想う あの6月の晴れた日々を
心に忍び寄る闇を追い払うために 一人部屋の中で

もし友達が今の僕を
蝶ネクタイをしめて部屋の中を
ふしだらなオカマみたいに気取って歩いてる僕を見たら
こいつもヤキがまわった、と言うだろう
あるいは 何を証明しようってんだい?と聞くだろう
ホテルの部屋にいる僕を
朝まで深夜映画を観ながら
古めかしいボードヴィル・レヴューみたいな曲を書いてる僕を見たら
みんな口をそろえて聞くだろう
それはまた何の準備なんだい?って

ホテルの部屋に一人座り
窓の下の通りを行きかう人びとを見ている
7階の窓から見つめている 世界がただ通り過ぎるのを
ホテルの部屋に一人座り
窓の外の世界を見つめている

もし友達が今の僕を見たら 理解しようとしてくれるだろう
何を明かそうというのかって 尋ねるだろう
みんな口をそろえて聞くだろう
今度は何を目論んでるんだい?って・・・・





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