|
召集を無視するのは君の自由だ
国のために育てられたからといって
国のために行動するのはやめるんだ
なぜ君が一人の人間として成長できたのか
誰にすべての理由がわかるものか
やつらがどんな計画を なぜ練っていたのか
誰も本当には知らないように
召集に応じないのは君次第だ
死にたくない
召集に耳を貸さないのは君次第だ
殺したくない
死にゆく者は また 殺す者である場所へと
たぶん 俺も目にしてみたい
キエフから黒海まで一面に広がる麦畑を
さかのぼって あの時代の若者たちは
喜び勇んで死の行軍に加わった
街に残る 誇り高き父親たちは彼らを見送った
目にいっぱい涙をためて──
俺には女がいる
彼女のためだけに生きていたい、と思う女が
出会わない方がよかったのかも知れない
神様もそう言うかも知れない
ダンスがあるんだ 俺は彼女のそばにいなくちゃ
街で ほかのどことも似ていない街で・・・・
召集を拒否することが君の義務じゃないか?
奴らに育てられたからといって
奴らのために戦うのはやめるんだ
職をくれたからといって
君の命を差し出さなきゃならないのか?
召集に応じないのは君次第だ
死にたくない
召集に耳を貸さないのは君の義務だよ
殺したくない!──
死にたくない!
死にたくない!
11時55分
俺には女がいる
|