A Rock‘N’Roll Fantasy
(Raymond.D.Davies)

おまえ元気か？俺も元気だ 　昔の俺たちが元気だったように 　妙な話だ　俺たちはちっとも変わってない 　いろんなことがあったのに　昔のまんまだ 　これは奇跡に等しいことだろう 　俺たちはまだ前進する 　まだ進むべき道があるに違いないと 　俺たちみんなが知っているんだ 俺も元気　おまえも元気　というわけで おまえは出て行って　新しくやり直したいと言う みずからかき回して　バンドを解散させて 新しい人生を始めたい　生まれ変わりたいって言う だが俺たちには　まだ進むべき道がある それでも行くというのなら　まずおまえは知っておくべきだ 　俺の暮らす近所に　ある男がいる 　ロックのために生きてるようなやつだ 　一日中レコードをかけてるんだ 　気分が滅入ると　ロックン・ロールを鳴らす 　それで気分が晴れるってわけだ 　世の中のいろんなことが心に押し寄せてくると 　ステレオのヴォリュームを目一杯上げるんだ 彼は人生を　ロックン・ロール・ファンタジーとして生きている 彼は現実の崖っぷちをつたって生きている 彼の人生は　まさにロックン・ロール・ファンタジー 彼はファンタジーに閉じこもっているのさ

俺はどうだ　そしておまえは？ おまえは何も申し開くことはないと言う エルヴィスは死んだ　そしてロックは終わった、なんて おまえにとっては終わったかもしれないが 俺にとっては始まったばかりだよ わからないけどな　俺は自分が自由だと思うし おまえを行かせたくないとも思うし それでも行くというのなら　知っておくべきだと思うんだ 　　ダンっていうファンがいるだろ 　　俺たちの音楽のために生きてるような男 　　あいつにとって　それが唯一の生きる糧なんだ 　　俺たちを見て育ったようなもんだよ 　　ライヴには全部足を運んでくれたんだ 　　俺たちが売れてる時も　落ち目の時も 　　ずっと見ていてくれたんだ 　　なあ　なのにおまえときたら　俺ときたら 　　世の中のことなんか無関係、って顔ができるんだぜ！ 俺は人生を　ロックン・ロール・ファンタジーに捧げたくなんかない 現実の崖っぷちで生きていくなんてごめんだ 人生を　隠れ家に閉じこもってこれ以上無駄にしたくない 人生を　ロックン・ロール・ファンタジーとして生きるのは嫌なんだ

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